「最後の攻撃」

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[設定状況] ストゥーモンに対する攻撃。砲兵の準備射撃によって粉砕された樹木がアメリカ軍の陣地に倒れ掛かり、擲弾兵が突撃し、パンターが蹂躪する。しかしながらこの攻撃がパイパー戦闘団の最後の組織的攻撃であった。

1.全景

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[コメント] 97年3月頃作成。ベースは1作目と同じくベニヤ板と角材で自作しました。今回は攻撃のシーンです。フィギュアは、ポーズによって攻撃しているのがわかります、オープントップのAFVも乗員のポーズで何とかなりそうです。でも、戦車が攻撃しているところってディオラマで表現するのは難しいと思います。実際、戦車が射撃しているシーンをナチスの記録映画のビデオで見るとすさまじい砲煙を出し、戦車の車体は驚くほど跳ね上がってます。そこで以前から思っていた戦車の攻撃シーンは障害物を平気で乗り越えて行くシーン。パンターがジープを踏み潰すというシーンも考えましたが、ジープのクラッシュモデルの作成の方が大変そうなので諦めました。

2.ベース細部

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[コメント] 1作目で使用した「アーチスタフォルモ」という粘土を大量に買ってしまっていて、今回もやはりベースにそれを使用しました。もちろん、前回の教訓があるので全面的に使用するのではなく部分的に使用することにしました。といっても、右側の陣地や左側のキャタピラ跡、そして草を植える場所とかなりの部分になり、やっぱり縮んでしまっている部分もあります。雪は今回は、タミヤの3Dスプレーを主に使用し、後で前回と同様に重曹を所々をふりかけました。草は、荷造り用の細引きを短く切ったものをほぐして粘土に植付けました。この細引き、1個買えばディオラマ用に使用するなら一生分はあるでしょう。キャタピラ跡は、あらかじめ付けておいて3Dスプレーをふいた後にアクリル溶剤を塗って溶かしました。

3.5号戦車パンター G型 (タミヤ MM174)

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[コメント] これは、タミヤのパンターG型スチールホイール仕様です。模型制作再開しての初めての戦車です。ショーモデリングおよびタミヤのエッチングパーツとツィリメントコーティング紙を使用しています。タミヤのエッチングパーツは、グリル周りの金網ですけど一番よく目立ちます。なぜか標準では砲塔横のキャタピラ止めが省略されていてこれだけもショーモデリングのパーツを使用する甲斐があります。ツィリメントコーティング紙ですけど、やはり曲面は無理があり、砲の防盾や前面の機銃口などは、接着剤にランナーを溶かし込んだものを塗ってマイナスドライバーで跡を付けました。ツィリメントコーティングは全体に浅めですけど、問題になるのがマーキングです。デカールがそのままではうまく載りませんが、これはマークソフターという溶液を使うと解決しました。側面についているワイヤーですけど、鉄道模型用の真ちゅう棒でぴったりがありまして、前後のわっか部分のみを取り付けると自由に使用できます。トーションバーを切り取って木を乗り越えているようにしたんですけど、転輪のへこみがちょっと深くし過ぎたと思ってます。もう少し浅くするともっとダイナミックな動きになっていたかもしれません。塗装については、次のハノマーク兵員輸送車251/1 D型と同じです。

4.ハノマーク兵員輸送車251/1 D型 (タミヤ MM195)

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[コメント] 1作目と同じくタミヤのハノマーク兵員輸送車251/1 D型です。ドイツ軍のディオラマではこれからも一番出演するでしょう。今回はエッチングパーツも使用せず全くストレートに組みました。さて塗装なんですが、冬季迷彩ということで石灰を水に溶いて塗りたくったものというイメージです。わざと筆ムラが判るように塗りたくっています。これって楽ですね。完全に手抜きといえばそれまでですが、実際の車輌でも多く見かける塗装なのでまぁ、いいでしょう。そういうわけなので、今回のディオラマでは、一切エアーブラシは使用していません。泥は、前回と同じくとの粉にタミヤのアクリルカラーのホワイトを混ぜて凝固させたものです。

5.フィギュア

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[コメント] 攻撃姿勢の左側のフィギュアは、タミヤのドイツ歩兵アタックチームセットを冬季用の服に改造したものです。冬季用に見せかけるために、フードを付けて(サランラップです)白くしたり、首元にパテを盛ってセーターのように見せたり手袋をしてるようにしたりしているだけです。右側の走っている兵士もすべてタミヤ製で同じく冬季用に改造してます。今回、一番手間がかかったのが、実は、ハノマーク兵員輸送車でMG42を射撃している兵士です。射撃姿勢の兵士は、タミヤ歩兵「突撃」セットの一体を改造したものですが、足の位置を合わせるのに苦労しました。それにしても思うのがハノマーク兵員輸送車は定員10名なんですけど、フィギュアではとてもそれだけ乗せられるとは思えないんですけど。誰か乗せたことある人は教えて欲しいです。

6.今回の反省&ウソ

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[コメント] 今回の反省は、この陣地です。もっとごちゃごちゃと置いたらよかったのでしょうけど、何よりもアメリカ軍のそれらしい装備が全然無かったので殺風景になりました。そして今回のウソは、実はパンターなんです。ウソというより限りなく黒に近いグレーだと思います。このモデルのスチールホイール仕様のパンターは、1944年9月頃より生産が開始されてます。ところが、対吸着地雷用のツィリメントコーティングは、連合軍がそのような兵器を使用しないことをうけて、この頃に廃止されているんです。そういうわけで、ツィリメントコーティングを施したスチールホイール仕様のパンターというのは果たして存在したかどうか?もし、存在したとしても超レアな存在です。もし誰かそのような車体の写真を見たことがある人は、是非教えてください。