外伝 「凍結戦線」より

「奇襲!」製作記

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1.全景

[コメント] 2007年8月頃作成。赤軍のコンボイに、パンターが蹂躙攻撃(「パンツァーリーダー」や「パンツァーブリッツ」を知っている者にとっては懐かしい響きだ(^^;)を行うシーンです。後方のトラックは、劇画ではもっと後ろにありますが、スペースの都合でこのような感じになってしまいました。

2.ベース細部・その1

[コメント] 今回は、「凍結戦線」という題名が表すように、ベース的には、完全にアイスバーン状態も最初に考えましたが、劇画にも地面に黒い部分があり(地面とは限りませんが)、やはりアクセントが欲しいので、少なくとも車輌の通っていた後は、ほぼ溶けかけているという設定にしました。雪はいつも通りの重曹です。

3.パンターA型 (ドラゴン)

[コメント] ドラゴンのパンターA後期型です。制作を開始した2004年では、最新版だったんですけどね・・・今回の外伝に登場するパンターは、明確にA型で描かれていて、型をチョイスするにあたっては大丈夫でした。A型後期ということで、ツィメリットコーティングペーパーを使用し、(ショーモデリング製のを無理矢理合わせてます)、後はアルミ砲身と、アベールのエッチング、予備履帯は、カステンのを使用しています。塗装は、ナンバー等のマーキング部分で下地が見えるであろう部分だけ最低限エアブラシをして、後は冬季迷彩、ようするに汚い白です。ウェザリング等施して、単体としては一応完成した後に、とある本で指揮車輌用のアンテナをみかけ、急遽これを作ってみようと思い立ちました。以前、ドラゴンでそんなキットがあったはずですが、もはや入手付加なので、まずプラ板で正六角形の型を作り、そこに真鍮線を置いて半田付け。さらに支柱部分を取り付けて完成。ちょっと真鍮線の太さが細かったので、本当によく揺れてくれます(笑)。アルミ砲身なんですけど、何回か、禿げてくれました。冬季迷彩なんでその都度、なんとかリカバリしましたけど、何度も触ったりするものではないですね・・・

4.ZIS-5 トラック (ドラゴン、イタレリ)

[コメント] ロシア軍のトラックなんですけど、全く知識が皆無です。劇画に出てるトラックの絵から、まぁ、これでええやろと思い、購入したのが、ドラゴンとイタレリのZIS-5です。後方で転倒してるのがドラゴン製、パンターに踏みつぶされてるのがイタレリ製です。同じZIS-5という型式でも、随分ちがいます。ドラゴンのものは、どうもアランホビーの金型だそうです。両方とも、部品の噛み合わせは、低レベルです。ドラゴンのは、転倒した際のダメージを大きくだそう考えて荷台部分をバルサで作り直したのですが、結局、ほとんどダメージを表現せずにほぼそのままになってしまいました。また付属のタイヤがどうも経年変化しそうな材質だったので、イタレリのタイヤを「型思い」で複製して取り付けました。後で、幌が付いていることに気付いたんですが、真鍮線で骨組みを作ってティッシュで作りました。イタレリのは、特に荷台部分は、作成せず、車体下部のフレームもほぼ90度近く熱を利用して曲げてみたんですけど、最終的には、パンターが載るにはどうしても邪魔で、切断してしまいました。それより、バルサの荷台が必要だったのは、実は、こっちの方だったというを、仕上げ段階で気付きました・・・余談ですが、このトラック、ソフィア・ローレン主演の「ひまわり」の中で、かなり明確写っているシーンがあります。それも戦場ではなく、戦後、20年以上経ってからのソビエトで民間人の引越のために使用されているシーンです・・・

5.フィギュア

[コメント] トラックと同様、ロシア軍の兵装についての知識が皆無です。タミヤ、ズベズタ、ミニアートのロシア兵を継ぎ接ぎして改造しました。劇画では、パンターの前の4人ですが、ほとんど装備品を付けていません。最初、その通りにしていたんですが、どうもこれでは、不自然なように感じられて、装備品を装着しました。どうも気になるのが、カーキ色なんですが、塗料がおかしかったんでしょうか??・・・
 

6.ベース細部・その2

[コメント] 煙は、今まで何回もしてるように綿を黒の水性絵の具を水に溶かした液体に付けて乾かした物。でも絵の具が濃いと本当に真っ黒になります。水性絵の具だと、失敗しても水で洗い流せるのがいいところです。さて、今回の作品の一番の問題は、パンターがトラックを踏みつぶし噴煙と破片が舞い上がってる部分です。これは、どうしたら表現できるか??というを2年間考えました(ウソです)。どうやっても、トラックの荷台部分は、邪魔なので切り落としました。次にパンターは、若干飛び上がって、前から着地しようとしている瞬間に見える(トラックの荷台部分のせいで浮いてるだけ?)ので、後部部分の下に粘土を盛りつけて後ろが上がっているようにしました。それからは、綿をトラックやパンター、そしてその間と木工用ボンドを利用して付けました。特にパンターとトラックの間は、密集させてます。荷台の破片なんですが、再度、バルサで荷台を作ってからバラバラにして、綿や地面に木工用ボンドで貼り付けました。その後にトーンダウンさせるために黒でウォッシングしています。後は、フィギュアを配置して、馴染むよう若干修正をしています・・・

 6.今回の反省

[コメント] 毎度ながら、二次元を三次元にしているので、わざとずらしたという部分がいくつもあります。パンターの前で逃げまどうロシア兵なんですが、一番左の兵士は、明らかにパンターの前面機銃で撃たれているように見えます。パンターの機銃の位置からその射線上に兵士を持ってくると、ベースの左部分がかなり空間が空いてしまいます。それともう一つ、後方で転倒しているトラックも、劇画ではもっと後方の位置にあるようですが、そこはベースの大きさとの関係でパンター近くに置いてるんですが、このトラックも、劇画ではほぼ真正面に対して、水平に倒れています。これもその通りにすると機銃で撃たれている兵士の位置関係と同様にベースの左部分に空間が出来るので、わざと若干斜めにしています。